結論:つなぐ機器と使い道で、必要な容量と速さが決まる
「外付けSSDのおすすめ」は、何につないで何に使うかで答えが変わります。特にiPhoneは、Pro以外のモデルのUSB-CがUSB 2の速さなので、速いSSDに払った分が生きません。条件ごとに答えを分けました(価格は2026年10月21日時点の目安)。
| 条件 | 選ぶもの | 容量 | 支払額の目安 | 購入先 |
|---|---|---|---|---|
| iPhone(15以降のPro以外)の写真・動画を、パソコンなしでよけたい | エレコム ESD-EWB1000GBKR | 1TB | 約2.3万円 | Amazonで見る |
| iPhone Pro(15 Pro以降)で撮った4K動画を大量によける(ProResの外部録画は下の条件を確認) | SanDisk エクストリーム V2 | 2TB | 約5.6万円 | Amazonで見る |
| WindowsのCドライブが足りない(写真・動画・書類を逃がす) | SanDisk エクストリーム V2 | 1TB | 約3.0万円 | Amazonで見る |
| 動画編集の素材を外付けに置いたまま編集する(USB4/Thunderbolt のPC・Mac) | SanDisk エクストリーム プロ USB4対応 | 2TB | 約8.0万〜9.2万円 | Amazonで見る |
| パソコンのバックアップ、写真の保管庫 | キオクシア EXCERIA PLUS G2 | 1TB | 約3.6万〜3.8万円 | Amazonで見る |
| 屋外の撮影や旅行に持ち出す(雨・落下が心配) | Samsung T7 Shield | 1TB | 約3.9万〜5.1万円 | Amazonで見る |
Lightningの iPhone(14以前・SE)は、上の表から外しました。エレコムのスティック型はメーカーがLightning端子のiPhoneを非対応としており、ほかの製品もLightning機での動作をメーカーの案内で確かめられませんでした。Lightning機の写真をよけるなら、パソコンに取り込んでからSSDへ移すか、iCloudを使う方法が確実です。
容量に迷ったら、今いっぱいになっている機器の「使用済み容量」を見てください。iPhoneなら「設定」→「一般」→「iPhoneストレージ」の写真の欄が、よけたい量の目安です。そこに1〜2年分の余裕を足した容量を選べば、使わない容量に払わずに済みます。
外付けSSDも値上がり。1TBが2万円前後だった時期は終わった
2026年2月の版では、このページの1TBモデルの価格帯を約1万〜1.3万円からと書いていました。その後、AIデータセンター向けの需要でSSDの記憶素子(NANDフラッシュ)が値上がりし、外付けSSDも上がっています。Samsung T7 Shield 1TBは2026年の最安値が21,790円でしたが、10月13日からのセールでも39,470円でした(タケイノート調べ)。価格.comの最安値(10月21日)では、主要メーカーの1TBが約3万〜5万円の範囲に並んでいます。
ブランドの入れ替わりもありました。Micron(Crucialブランド)は2025年12月に一般向け事業からの撤退を発表し、Crucial製品の出荷は2026年2月で終わる予定とされました。以前このページで「安さ」の役を担っていたCrucial X9は、在庫限りの製品になったため外しています。
値段が上がった今は、「大は小を兼ねる」で選ぶと総額が膨らみます。そこで比較表には1TBあたりの価格を入れました。同じ製品でも容量で1TBあたりが変わるので、2TBを検討するときの判断材料にしてください。
iPhoneにつなぐ前に知っておきたいこと(Appleの公式情報から)
- USB-CのiPhone(iPhone 15以降)は、SSDを直接つなげます。 中身は「ファイル」アプリの「ブラウズ」→「場所」に表示されます。写真は写真アプリで選んで「未編集のオリジナルを書き出す」で保存します
- 速さはモデルで違います。 USB 3(最大10Gb/s)に対応するのは iPhone 15 Pro・16 Pro・17 Pro・18 Pro の各Pro/Pro Max で、10Gb/s対応のUSB 3ケーブルが必要です。付属のケーブルはUSB 2の速さです。Pro以外のモデル(iPhone 15〜17、iPhone Air、16e・17e)はUSB 2の速さで、規格上の上限は480Mb/s(約60MB/s)。100GBを書き出すと、計算上でも最短で30分近くかかります
- ProRes の外部録画: Appleのサポートページでは、外部ストレージへのProRes録画は iPhone 15 Pro 以降のProモデルで4K・60fps、16 Pro・17 Proで4K・120fpsまで。条件は、書き込みが4K60で毎秒220MB以上・4K120で毎秒440MB以上、消費電力が最大4.5W、フォーマットがexFAT(パスワードで暗号化したドライブは不可)、10Gb/s以上のUSB 3ケーブルです。SSDを選ぶときは、読込ではなく書込の公表値と、この条件を確かめてください
- Lightningの機種(iPhone 14以前、iPhone SE): 「Lightning - USBカメラアダプタ」か「Lightning - USB 3カメラアダプタ」(いずれも別売)が必要です。Appleは、外付けドライブに電源が要る場合、Lightning - USB 3カメラアダプタをUSB電源アダプタにつないで使う方法を案内しています。ただし、SSD側のメーカーがLightning機を対応に入れているかは別に確かめてください。Lightning機は速度もUSB 2の範囲です
- 消す前に確かめる: SSDに書き出したら、「ファイル」アプリでSSDの中の写真や動画が開けることを確かめてから、iPhoneの写真を削除します。iCloud写真を使っている場合、iPhoneで削除するとiCloudからも消えます。削除した写真は「最近削除した項目」に30日残ります
- フォーマットは exFAT が無難です。 iPhoneが読めるのは、パーティションが1つで APFS・exFAT・FAT32 などで初期化されたドライブです。WindowsとiPhoneの両方で使うなら exFAT にします。USB-CのiPhoneは「ファイル」アプリから初期化もできます(中身は消えます)
つまり、Pro以外のiPhoneで写真をよけるだけなら、読込420MB/sのスティック型でも速度は足ります。1,050MB/sのモデルとの差額は、容量か予備のケーブルに回したほうが無駄がありません。
比較表(2026年10月21日時点の目安)
| 製品名 | 容量 | 読込(公称) | 防水防塵 | 重量 | 価格の目安 | 1TBあたり | iPhoneとの接続 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| エレコム ESD-EWB_R | 250GB/500GB/1TB | 420MB/s(USB 3.2 Gen1) | 記載なし | 約12g | 1TB 約2.3万円 | 約2.3万円 | USB-Cに直挿し(USB-Aも付く) |
| SanDisk エクストリーム V2 | 1TB/2TB/4TB | 1,050MB/s | IP55 | 約52g | 1TB 約3.0万円/2TB 約5.6万円 | 約2.8万〜3.0万円 | C-Cケーブル |
| キオクシア EXCERIA PLUS G2 | 500GB/1TB/2TB | 1,050MB/s | なし | 約42g | 1TB 約3.6万〜3.8万円/2TB 約6.2万円 | 約3.1万〜3.8万円 | C-Cケーブル(付属) |
| Samsung T7 | 500GB/1TB/2TB | 1,050MB/s | なし | 約58g | 1TB 約3.8万〜4.4万円 | 約3.8万〜4.4万円 | C-Cケーブル(付属) |
| Samsung T7 Shield | 1TB/2TB/4TB | 1,050MB/s | IP65 | 約98g | 1TB 約3.9万〜5.1万円/2TB 約9万円 | 約3.9万〜5.1万円 | C-Cケーブル |
| SanDisk エクストリーム プロ USB4対応 | 2TB/4TB | 3,800MB/s(USB4) | IP65 | 約172g | 2TB 約8.0万〜9.2万円 | 約4.0万〜4.6万円 | C-Cケーブル(iPhone側はUSB 3まで) |
※価格は、2026年10月21日時点の価格.comの最安値と実勢価格、10月13日からのセール価格(タケイノート調べ)を丸めた目安です。幅のあるものは、安いほうがセールや通販の最安、高いほうが同時期の実勢価格です。外付けSSDは数日で数千円以上動くことがあります。 ※1TBあたりは、価格の目安を容量(TB)で割った値です。 ※読込速度はメーカー公表値です。実際の速さは、つなぐ機器のUSBの規格(iPhoneはPro以外がUSB 2)で頭打ちになります。
各製品の詳細
1. エレコム ESD-EWB1000GBKR — Pro以外のiPhoneで写真をよけるなら
USBメモリと同じ形のスティック型で、本体は約12g。スライド式でUSB-CとUSB-Aを切り替えられるので、iPhone 15以降には直接、古いパソコンにもそのまま挿せます(メーカーはLightning端子のiPhoneを非対応としています)。出荷時は exFAT で、メーカーの対応OSに iOS・iPadOS が入っています。
速度はUSB 3.2 Gen1で読込420MB/s(メーカー公表値)と、このページでは遅い部類です。ただ、Pro以外のiPhoneはUSB 2の約60MB/sが上限なので、iPhoneにつなぐ限りこの差は出ません。エレコムの製品ページによれば、1年の保証期間内に1回、「データ復旧サービスLite」を無償で使えます。対象は誤って消したなどの操作ミスによる消失で、物理的な故障は対象外です。
パソコンで数十GBの動画を何度もコピーする使い方では、転送に時間がかかるので、2〜5の1,050MB/s級を選んでください。iPhone ProでProResを外部に録る使い方も、このスティック型は書込の公表値でAppleの条件(4K60で毎秒220MB以上)を満たすか確かめられなかったので、このページでは勧めません。
2. SanDisk エクストリーム V2 — Cドライブの逃がし先、iPhone Proの動画用に
1,050MB/s級の主要モデルのなかで、10月21日時点の1TBの価格が約3.0万円と低めで、2TBにすると1TBあたり約2.8万円まで下がります。約52g、カラビナを通せる穴があり、防滴・防塵はIP55(販売店の記載)。保証は5年です(Amazon.co.jp限定パッケージの商品名の記載)。
Windowsの空き容量対策なら、1TBを挿して「新しいコンテンツが保存される場所」の写真・動画・ドキュメントを外付けに変えると、これから保存する分はCドライブを使わなくなります。すでにある写真や動画は、エクスプローラーで外付けSSDへ移してください。iPhone Proで4K動画を撮りためるなら、1TBではすぐ埋まるので2TBを選んでください。
ただし、アプリやゲームでCドライブが埋まっている場合は、外付けSSDへファイルを移しても空きは大きく増えません。ノートPCでもM.2スロットのある機種なら、内蔵SSDの交換を先に検討してください(NVMe SSDの比較)。
3. キオクシア EXCERIA PLUS G2 — 机に置いてバックアップを取るなら
旧東芝メモリのキオクシアが出しているポータブルSSDです。72.0×40.0×11.8mm、42g。USB-C to C と USB-C to A のケーブルが両方付くので、新しいノートPCと古いデスクトップを行き来するバックアップ用に向きます。保証は3年、公式の対応表にはWindows・macOSのほか、USB-CのiPhone・iPad(iOS 17/iPadOS 17、2024年10月時点の確認)も載っています。
1TBで約3.6万〜3.8万円と、エクストリーム V2より6,000〜8,000円ほど高くなります。差額を払うかは、C-CとC-Aの両方のケーブルが最初から付くこと、3年保証、メーカーの対応表にWindows・macOS・USB-CのiPhoneが載っていることを、必要とするかで決めてください。机に据えたPC1台のバックアップだけなら、価格で選んでエクストリーム V2でも足ります。持ち歩いて雨に当たる使い方には防水の記載がないので、T7 Shieldかエクストリーム V2を選んでください。
4. Samsung T7 — 薄いアルミの1台を、カバンに入れっぱなしにしたい人に
T7 ShieldからラバーとIP65を省いた標準モデルです。85×57×8.0mm、58g(Samsungのデータシート)と、カードケースに近い大きさです。AES 256bitのハードウェア暗号化に対応し、専用ソフトでパスワードを設定できます。指紋で解除したい場合は別モデルの「T7 Touch」になります。
商品名には「iPhone15/16シリーズ動作確認済み」とあります。価格は1TBで約3.8万〜4.4万円で、セールの日とそうでない日の差が大きいモデルです。防水は不要で、価格を優先するならエクストリーム V2のほうが1TBあたり1万円前後安く済みます。
5. Samsung T7 Shield — 屋外の撮影や旅行に持ち出すなら
IP65の防塵・防水と、3mからの落下に耐える設計(メーカー公表値)。ラバーで覆われていて約98gと、このページでは重いほうです。商品名に「iPhone15動作確認済み」とあります。
値上がりの影響が大きく、1TBで約3.9万〜5.1万円、2TBは約9万円です。2026年の最安値(21,790円)を知っている人には割高に見えますが、セールでは4万円を切る日があります。家と職場の机を往復するだけなら、防水の分を払う意味は薄くなります。
6. SanDisk エクストリーム プロ USB4対応 — 外付けのまま動画を編集するなら
USB4(最大40Gb/s)で、公称は読込3,800MB/s・書込3,700MB/s。他の5製品の3倍以上の速さで、4Kの素材を外付けSSDに置いたまま編集ソフトで扱う使い方を想定したモデルです。IP65、2mの落下に耐える設計で、本体は約172g(Mac Fan掲載の仕様)。容量は2TBと4TBです。
この速さが出るのは、パソコン側にUSB4かThunderboltのポートがある場合だけです。USB 3.2の端子しかないWindows PCにつなぐと、その規格の速さで動きます。その場合はエクストリーム V2の2TB(約5.6万円)で足り、2.4万〜3.6万円ほど安く済みます。iPhone ProにつないでもiPhone側がUSB 3(10Gb/s)までなので、iPhoneの動画用に選ぶ理由はありません。
iCloudと比べると
iPhoneの写真を「よける」方法は、外付けSSDのほかにiCloud+もあります。日本のiCloud+は、200GBが月540円、2TBが月1,800円です(Apple公式、2026年9月29日公開の案内)。3年使うと200GBで19,440円、2TBで64,800円になります。
| 方法 | 3年の支払い(目安) | 向いている人 |
|---|---|---|
| iCloud+ 200GB | 19,440円 | 写真が200GBに収まり、自動で毎日残したい |
| iCloud+ 2TB | 64,800円 | 写真が多く、家族とも共有したい |
| 外付けSSD 1TB(エレコム ESD-EWB) | 約2.3万円(買い切り) | iPhoneがいっぱいで、古い写真をまとめてよけたい(200GBより多い) |
200GBに収まる量なら、3年の支払いはiCloud+のほうが約3,600円少なくなります。SSDが安くなるのは、よけたい量が数百GBを超えるときです。また、iCloud写真は同期のしくみなので、iPhoneで消すとiCloudからも消えます。SSDは別のコピーを作る保存先です。SSDは自分で書き出したときだけ保存され、1台だけだと壊れたり失くしたりしたときに写真も消えます。大事な写真は、SSDとiCloud(またはパソコン)の2か所に置くと安心です。
購入前に知っておきたい用語
- 外付けSSD:USBでつなぐSSDです。中身は内蔵用のSSDと同じフラッシュメモリで、HDDのような可動部品がありません
- USB4:最大40Gb/sのUSB規格です。Thunderboltとの関係はUSB-CとThunderboltを参照してください
- IP65・IP55:防塵と防水の等級です。数字の読み方は防水等級(IPX)で解説しています
- exFAT:WindowsとMac、iPhoneのどれでも読み書きできるフォーマットです。外付けSSDを複数の機器で使うなら、これにしておくと困りません
内蔵SSDの交換で容量を増やす場合はNVMe SSDの比較、バックアップの考え方はデータバックアップも参考にしてください。